
種子か果実かなんて考えたことなかった。どんぐりは『どんぐり』でしょ。そういうひっかけ?

そんなひっかけ言わないよ。
正解は『果実』だよ。
硬い皮を持つから堅果(ケンカ)というんだ。

果実って…
フルーツみたいに柔らかくもないのにしっくりこないな。

植物の果実の中には、果肉がほとんどなくて種子の皮と果実の皮が合体したようなものがあるのさ。皆が思い浮かべる『ヒマワリのタネ』も正式には果実だよ。
ヒマワリの場合は、『果肉が無い瘦せた果実』で痩果(ソウカ)というのさ。
『ヒマワリのタネ』って商品名で売っているじゃないか!とも言いたくなりますが、
植物用語的には『果実』だそうです。
どこが果実?
下の絵は、柿の縦割りとどんぐりの中身(半分皮を剥いた状態)の図解です。
柿で解説すると、
①種子(種)
②種皮(種の皮)
③内果皮(果肉・食べているところ)
④外果皮(剥いて捨てるところ)
どんぐりは③がないバージョンになります。

果実=フルーツが邪魔をする

果肉が無いのに果実って言われてもまだ納得できないんだけど…

植物は20~30万種くらいあると言われているからね。
多種多様な植物を分類する為に『果実とは』『種子とは』と定義を決めて、種子を包んでいるものは果実!とした結果、どんぐりも果実なのさ。

知らないだけでそんなにあるの!?
でも、20~30万って幅広すぎじゃない?人の寿命は0~110歳ですって言ってるくらい広いよ。

学者によって植物の考え方の定義が違うのさ。
バクテリアやカビも植物の仲間!みんな友達!という人と、そうじゃないというだけでかなり差が出てくるからね。だから本によっても数字が違うのさ。

・・・。
果実=フルーツって考えで異を唱えてすみませんでした。
学者たちの中でも狭い意味で使う場合と広い意味で使う場合があるくらい厳密にいうと面倒な様です。
本にはヒマワリのタネって書いてあるけど?
前述した通り、植物用語を日常会話で正確に使おうとすると
「ヒマワリの果実って?あれはタネでしょ?(笑)」と
一般認識とずれていちいち話が進まなくなるので一般向けの本では
種子そのものは『種子』種子に見えるが本当は果実であるものは『タネ』
と表記することで、混乱を避けることがあります。
- どんぐりもヒマワリのタネも果実
- 種に見えて実は果実というパターンがある
- 本では『種子』と『タネ』で表記分けをしている
参考資料
- まちなか植物観察のススメ
- 福岡教育大学 教育学部 福原のページ(サイト)
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