今が旬!フユイチゴ
関東地方南部~九州まで分布する、木苺(キイチゴ)です。
山道や林縁の道路沿いなど、比較的日当たりの良い所で普通に見つけられます。
地面を這うように自生するので、地面を見ていると赤いイチゴが目立ってすぐ分かります。
木苺の中では珍しく冬に実が赤く熟して、12月頃が食べごろです。

プチプチの食感と苺らしい酸味が丁度良くておいしいよ。
ジャムにする人もいるね。
木苺(キイチゴ)って?

名前の通り『木になるイチゴの総称』さ。
もう少し詳しく言うと、バラ科キイチゴ属の総称だね。

木…じゃないよねこれ。草?の方が近いよね?地面に生えてるし。
大きくなっても30cm程度なんでしょ?

『木』の定義が満了一致でこれ!という説がないからその辺り突っ込まれると困るんだけど…
とりあえず、『木質化した茎を持つ落葉性低木』(wikipediaより)ということで木苺だよ。低木(ていぼく)は3m以下の低い木のことね。
『木』に関しては、「体の大部分が木化して強固なものだ!」とか「年輪があるものが木だ!」など、色々と説があるようですが、特殊な植物も沢山あるので「え、じゃあ今まで草って言っていたものが木になるけどいいの?」などうまく全員を納得させる説がないそうです。
フユイチゴも苺も集合果。そして苺の真実

集合果…。漢字からして果実が集まって1つになっているものって意味?
フユイチゴはツブツブの実が集まってるけど、苺の実は1つだよ?

集合果の解釈はそれでいいけど惜しかったね。
ふっふっふ…。苺の実は1つじゃないのさ。
周りに付いている種みたいなツブツブ。あれ一つ一つが果実なのさ!!

え?っええーーーーー!!!!!!
じゃあ赤いところは何だったの!?

あれは花托(かたく※花床ともいう)が肥大して大きくなったのものさ。
花托が大部分を占める場合を偽果と呼ぶよ。

苺さんの赤は果実ではなかったんですね。あのツブツブが果実と言われても…とモヤモヤする方はこちらをご覧ください。

既に読まれた方は、じゃあ苺は何果になるのだろう?とお思いのはず。
苺は痩果(ソウカ)!ひまわりの果実と同じです!
という訳で、苺は『果肉が無い痩せ細った果実が集まってできた食べもの』になります。
苺のカミングアウト パート2
ちなみに、農林水産省の基準によると苺は果物ではなく野菜だそうです。
園芸学の観点から、木になるものは木の実。草からなるものは野菜。そうすると
苺は木にならず草なので『野菜』となるそうです。農林水産省の統計調査でも野菜に含まれますが、実際一般的には果物として認識されているので『果実的野菜』とも呼ばれています。

果実的野菜の代表はスイカだね。
よくクイズ番組でも取り上げられるしスイカが木になっているイメージはないよね。
- フユイチゴは木苺
- フユイチゴも苺も集合果
- 苺は野菜。「大粒の」と表現されるが果実は痩果
参考
農林水産省 いちごのあれこれ豆知識
野鳥と木の実ハンドブック
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