今回は探鳥会などでのバードウォッチャーあるあるを紹介します。
トビ(トンビ)とは
フクロウやタカなど、食物連鎖ピラミッドの頂点に君臨する猛禽類です。
全国に分布し、海岸や農耕地は特に多く生息します。
「ピーヒョロロロ~」と伸びやかな声で鳴き、のんびり旋回している姿をよく見かけます。
飛ぶのが上手なことが名前の由来で、トンビは俗称。正式和名はトビ。
飛んでいるトビの見分け方
飛んでいる高さが高いほど遠くて大きさも分かりづらく、基本見上げる形になる為逆光で色は分かりません。
猛禽を判断するにはシルエットを覚えることが第一ステップになります。
中でもトビの一番の見分けポイントは尾羽の形です。
他の猛禽ではならない三味線のバチの様な形になります。

なんだトビか。
探鳥会中。空高く黒い影が飛んでいるのを発見すると「タカだ!」と周りに知らせます。
みんな猛禽が見たいのと、見る目が多いと種類の判別が早いからです。
そして尾羽がバチ型だと「なんだトビか。」とだいたいの人が双眼鏡を目から外します。
猛禽類だけどあまりに気軽に会えるので、テンションは上がらないのです。
カラスと同じくらいの扱いです。
すぐ近くをスイーっと飛んでいてもカメラさえ向けてもらえません。
これが他のタカなら全員姿が見えなくなるまで双眼鏡にかじりついて「きれいだ!」「日の光で透ける羽が美しい!」「真上に来てくれるなんてとんだサービス!!」と一挙手一投足で盛り上がり、いなくなった後でも余韻に浸ります。
これがトビと他の猛禽の扱いの差です。
一般でも厄介者扱い:トビに注意!
観光地によく立てられている看板「トビに注意!」を誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
理由は簡単。トビが観光客の持っている食べ物を後ろから狙っているからです。
昔から、『トビに油あげをさらわれる』(大切なものをふいに横から奪われ呆然とするさま)ということわざがあるくらい人はトビにとって狩猟対象です。
逃げられる可能性が高い動きの速い獲物を追い求めるより、のうのうと何の警戒もしていない人間からかっさらう方がずっと楽な狩りなのです。
観光地である京都の桂川では、河川敷にカップルが等間隔に座ることで有名です。
橋の上から眺めていたおじさんに話を聞くと
「トビがあそこのカップルを襲うやろ?そしたら彼氏が我先に逃げるか彼女を守るか。カップルの関係と人間性が見えておもろいで。」
と、上から神様みたいな楽しみ方をしている人がいました。
観光地ではトビも、更にそれを遠巻きから楽しんでおられる方もいるかもしれませんのでお気を付けを。
まとめ
- トビも猛禽類だけどカラスと同格の扱い
- トビの尾羽はバチ型
- トビはピラミッドの頂点。人はその下
- 食べ歩きには背後にご注意を
今回トビのマイナスイメージばかりだったので、次回は褒めちぎろうと思います。

私は何回見てもちょっと気弱なトビが好きです。
次回は筆者による独断と偏愛によるトビプレゼンテーションです。
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