ツバキとサザンカ

スミレ男子
見た目もよく似ていて間違えられやすい2種類だね。一番は花びらの散り方を目安にするといいよ。
ツバキは首が落ちる様子に例えられるように花がまるまるボトリと落ちます。別名『首切り花』と言われるのも納得です。
一方サザンカは普通の花のように花びらが一枚ずつ散っていきます。
これが一番分かり易い見分けポイントです。
ツバキがまるごと落ちる理由
ツバキは鳥に受粉をしてもらう鳥媒花(ちょうばいか)として代表的な花です。
蜜をあげる代わりに花粉を運んでねという条件のもと、鳥に来てもらう為とびきり美味しい蜜を用意していますが、鳥的には顔を花粉で汚したくありません。
そこで鳥たちは外側から花びらを破って花粉を付けずに蜜だけ盗むという裏技を編み出しました。
これを盗蜜(とうみつ)と言います。ハイビスカスは盗蜜被害にあいます。
ツバキはこの盗蜜被害を防ぐためにセキュリティーを強化しました。
おしべと花びらとガクを一体化させて強固な作りにしています。

全てが繋がっているので花びらが散ることもなくまるごとボトリと落ちるという訳です。
カンツバキについて
最後にカンツバキ(寒椿)ですが、ここが厄介なのです。
園芸業界では品種として認められていますが、生物分類学としては認められていません。
よって、学者さん達の研究対象外です。
なので、学者さん達の間では「開花時期がサザンカが11~12月。ツバキが2~3月だからその間に咲いているものをざっくりカンツバキと呼べばいいんじゃないの?」くらいの感じだそうです。
まとめ
- ツバキはまるごとボトリと落ちる
- サザンカは花びらが散る
- カンツバキは微妙な立ち位置
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