探鳥会での出来事です。
ツグミの群れの中にツグミの体をした明らかに白い個体が1羽混ざっていました。
白ベースに茶色のまだらがあって、その姿はまさにライチョウ(冬)柄のツグミ!
白変個体(はくへんこたい)とは
「あれはツグミの白変個体だね!僕も初めて見たよ!」と鳥のお師匠様から教えていただきました。
●白変個体または白変種とは?
色素の減少によって、体毛や皮膚の色が白くなった動物のこと
色素が少ないだけで、メラニンは生成できます。
目の色はメラニン色素の多さで色が変わるので、メラニンが生成できる白変個体は後述するアルビノと違い目が黒いです。
アルビノとは
生まれつき色素が欠乏する遺伝子疾患がある個体の事を指します。
要するに色素を持たない(極めて少ない)ので体が白く、目の色(メラニン)がないので血管の色が透けて見えて赤に見えます。
アルビノの場合目が光に弱いと聞いたことがあるかもしれませんが、あれは本来有害な紫外線を吸収して目を守るはずのメラニンがないからです。

どっちも体が白いし同じに見えますが、目の色で判断してください。
ひょっとしたら会えるかも
今回そのツグミに会った所は、週末は野球少年たちが練習をしていたり、大人がバーベキューを楽しんでいる様な街中の河川敷です。
カメラマンたちは珍しい鳥や映えるシーンが撮りたいのでツグミの注目度は低く、その子もバレていませんでした。
テレビでたまーに神聖な白いスズメなど話題になりますが、ひょっとしたらあなたの近所にも白いすずめやカラスなんかがいるかもしれません。
おまけ:ショップでのアルビノ虚偽にご注意を
ペット業界の裏話になりますが、珍しいペットは高値が付きます。
珍しい種類、珍しい色の個体、特別な血統、『珍しい』『普通と違う』というだけで飛びつく買い手がいるのです。
それもブームが起こると、飼い方すら勉強しない人からの需要も増えるので更に値が上がり、それがまた付加価値となります。
特に今は爬虫類ブームなどを経て、今までショップにいないから飼えなかった種類も沢山増え、とうとう素人の手に負えない動物まで気軽にお迎えできるようになってしまいました。
そんななんでもアリな状態の中で横行しているのが、アルビノじゃないのにアルビノとして高値で販売し、知識のない珍しいもの好きが踊らされるという事案です。
私も何人か見ましたが、やはりブームの勢いで飼い方も知らずに飼った人が多かったです。
アルビノでもそうじゃなくても愛情いっぱいにお世話してくれたら別にいいのですが…
業界の中では、ブームになった動物は不幸になると言われています。
アルビノ虚偽に引っかかった人は早くにペットを亡くし「アルビノだから弱かったんだ」とペットのせいにする方が多いですが、そもそもアルビノじゃない種をその年齢で亡くす飼い方をしていることが問題なのです。
そして、永遠と繰り返される負の連鎖。
ちゃんとペットは飼い方や生態を勉強してから責任をもって迎えましょう。
まとめ
- 白変個体は色素が少ない。目が黒
- アルビノは色素が無い。目が赤く見える。
- ペットは勉強してから迎えましょう
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