羽に目の様な丸い模様がある蝶を誰しも見たことがあると思います。
その目で天敵をビックリさせて逃げる為だ!とかなんとなく聞いたことがあると思いますが
その目模様の大きさや場所によって生き残り作戦が違うのです。
目に擬態

虫っ娘
目の模様が直径1cm以上か以下かで天敵(鳥)の行動が変わるのだ!
模様が1cm以上の丸は猛禽類(フクロウやワシ、タカ)の目に見え、
模様が1cm以下の丸は、鳥に突く行動を起こさせると研究で分かっています。
よって、驚かせる戦法の模様は直径1cm以上の丸模様がある種類になります。
シタバガ類、タテハチョウ類がこの作戦をとります。

きこ
え、じゃあ1cm以下の模様つけてたら狙われるじゃん。
メリットなくない?

虫っ娘
チッチッチ
ここからは配置が関係あるのだよ。チョウは頭脳派なのだ!
初撃をかわす
ジャノメチョウ類に多く見られる、羽のヘリに配列された直径1cm以下の丸模様は
鳥が羽の先を狙うようにあえて配置しているのです。
体全体を狙われるより攻撃をかわしやすく、万が一突かれても羽の先を代償に逃げることが出来ます。
肉を切らせて骨を断つならぬ、肉を切らせて逃げ延びる戦略です。
おとりにする
シジミチョウ類は、触角に似た尾状突起と目玉に似た模様を後ろの羽の先端につけて、
鳥がニセの頭にめがけて攻撃すると、逆側へ逃げるというおとり作戦です。

きこ
なるほど。チョウってひらひら不規則に飛んでるから鳥としては最初に決め切らなかったら追いかけるの難しいんだよね。消費したエネルギーと得られるものが割に合わない気もするし。それより一直線に飛ぶセミとかカナブンを捕まえる方がよっぽど楽。

虫っ娘
そうなのだ。だから羽は欠けてるけど生き残っている個体も多いのだ。
この作戦勝ちで生き残った勲章を『ビークマーク』と言うのだ。

ヒヨドリ回でもちょこっと触れているのでよければどうぞ
まとめ
- 直径1cm以上の丸模様は強い鳥(猛禽)の目に擬態
- 直径1cm以下の丸模様は鳥に突く行動をさせる
- 端にある丸は初撃をかわす用
- 突き出ているものはおとり用
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