『ハト』と言えば誰もが思い浮かべる一番身近なハトが『ドバト』という種類です。
駅前のロータリーや公園にたむろしている灰色のハトです。
人混みの中で堂々と生きているドバトは少し見習いたい程精神面が図太いのでご紹介します。
ドバトのプロフィール
とても身近な鳥ですが実は外来種。
更に、元となるカワラバトというハトを伝書鳩やレース鳩などの目的で改良したものが野生化し、世界中の都市に分布を広げた鳥です。
なぜこんなに広がったのか。これはドバトの図太さが関係しています。
求愛がしつこすぎる
基本的に野鳥の繁殖は春夏が主流ですが、ドバトは年中恋愛脳(年中繁殖可能)です。
多いカップルで一年に7回産卵したという報告もあります。
しかしこの驚異的な数も、肉食系男子による執拗なナンパの成果によるものです。
まずオスはメスを追いかけます。メスの周りをクルクル回ったり、うろついたり、飛んで逃げられてもついて行き、とにかく追いかけ回します。

飛んでメスの後ろから急に乗っかろうとしたオスを見たことがあるよ。メスもビックリしてブチ切れてたね。
私もなぜそれが成功すると思ったんだと、手段を選ばなさすぎるオスに驚いたよ。
だいたいこの時点で嫌われますが、熱烈なアタックに「そんな押しの強いあなたが好き!」と追いかけられる恋に満足したメスがOKを出すこともあります。
ごくたまに人でも、2回フラれて3回目でOKもらって結婚して末永く仲良し夫婦でいる。なんて話を聞きますが、ドバトのようにアタックし続ける勇気はリスペクトしたいところですね。
※追いかけ回すのはストーカーとして警察のお世話になる可能性が高いのでやめましょう。
堂々とイチャつく
見事念願の彼女を射止めると、人通りの多い駅前ロータリーであろうと白昼堂々イチャつき交尾も行います。

ドバトの交尾を見た子供が、真似をしながら大声で母親に「ハトがおんぶしてるよ!なんで??」と聞いていて、お母さんはかなり気まずそうにしていたよ。
お母さんは大変だね。
常に一緒に行動したりお互いに羽づくろいし合うなど、カップルになると仲睦まじい姿をよく見かけます。
追いかけ回すこともなくなり余裕のあるリア充へと昇華します。
愛情表現を怠らない面は評価できるポイントですね。
年中繁殖可能な理由
基本的に野鳥たちの繁殖期は子育てを考慮した逆算によって決まります。
ヒナが生まれて子育てを開始すると餌が沢山必要になります。その時期を虫が増えてくる春にしたいのです。
そして成長して餌探しが下手な子供たちが生き延びられるよう、狩りが簡単なイモムシが多くいる春~初夏までに子育ては終了します。
しかしドバトの子育てはハト特有のものがあるおかげで年中可能!
それが『ピジョンミルク』というものです。
詳しく言うと、素のう(ご飯を一時的に溜める場所)の内壁から分泌されるものです。
簡単に言うと、人にとっての母乳を口からあげて子育てをしています。
このピジョンミルク、実はメスはもちろんオスも出すことが出来るのです。
よって、季節関係なくヒナを育てることが可能になります。

付き合う前はしつこいナンパ師だった彼も、結婚して子供ができると良い育メンになるんだね~
そんな育メンドバトはリスペクトできるところです。
まとめ
- 逃げられても求愛する(へこたれない勇気)
- 人目をはばからずイチャつく(愛情表現を欠かさない)
- 子育てにはオスもミルクを出して参加(育メン)
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