3段構造には役割がある

最近ジョロウグモよくいるよね~
あ、この巣立派だ!

ジョロウグモの巣は3段構造になっているのだ!

ほんとだ!この前後のやつも巣の一部なんだ!
ん?なんか小さいクモがいるけど?

大きい方がメス。小さい方がオスなのだ。
よく見るとメスとは違う層にいるであろう?

ほんとだ。どの巣もメスの腹側にいる。なんで??

そこはオスの居候スペースなのだ。
真ん中の層はメス用・メスの腹側はオス用・メスの背中側はゴミ捨て場に分けられているのだ!
素晴らしい間取りなのだ。
オスメス住み分ける理由

でもなんでどのカップルもオスはメスの腹側の網にいるの?同じ網に同居はしないの?

うっかりしてるとメスに食べられちゃうからなー。それはないのだ。

食べ・・・カマキリは交尾の時すぐ逃げないと食べられるって話有名だけど、クモもなんだ。

虫の世界では割とよくある話だぞ?
今回のジョロウグモのオスだって、食べられないように自分の精子を前脚に付けて、それをメスのお尻にそっと付けるのだ。

昆虫界のオス世知辛い(笑)夫婦で子育てしなくていいから栄養にしか見られてないのね。
そっと付ける為に腹側が居住スペースなんだ。理にかなってる。
巣の土台となっている糸はかなり頑丈

ちなみに、大規模な巣を張るジョロウグモの巣のベース(支え)となる網部分より白く見える糸は触っても反応しないのだ。指で弾いてもホラ!
ビヨンビヨンビヨン…

ほんとだ!確かになぜそこにした!?と思うような葉っぱの先っちょとかにも糸張ってるもんね。揺れにいちいち反応してられないよね。

ギターの弦のように弾いてもなかなか切れないから遊べるのだ!

めっちゃ強固じゃん。ジョロウグモの巣に引っかかった時感覚で分かる訳だわ。
てか、そこの糸は引っ付かないのね?

基本的にクモの糸は縦糸は引っ付かない足場用の糸で、円状に広げている糸が引っ付くハンティング用の糸だぞ。

そうなんだ!!8本も脚あるのに網部分踏まずに素早く獲物回収してすごい!
おまけ:生物分類技能検定にも出題されるジョロウグモの巣
『生物分類技能検定』というありとあらゆる生物(哺乳類・鳥類・魚類・昆虫・植物・無脊椎動物etc)の分類や生態を問う、鬼の如く範囲の広い検定試験があります。
2級からはそれそれの分野(植物部門など)に分かれますが、4・3級は初歩的な内容の代わりに部門は全部乗せです。
筆者は3級を受けましたが、過去問にもジョロウグモの巣が地面に対してどの角度で張っているかなど問われていました。
その問題を見て初めてクモの巣の角度が種類によって違う事を知りました。
狩りの仕方や狙っているものによって巣の構造や張り方が違うなんて、クモって奥が深いなぁと思いました。
まとめ
- ジョロウグモの巣はメスの住居・オスの住居・ゴミ捨て場の3段構造になっている
- オスはメスに食べられないよう住み分けている
- オスは自分の精子を前脚に付けて、それをメスのお尻にそっと付ける為にメスの腹側にいる
- ジョロウグモの糸は頑丈
- 土台部分は弾いて遊べる
- 縦糸は引っ付かない足場用の糸で、円状に広げている糸が引っ付くハンティング用の糸
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