構造色とは
『構造色』なんとも硬い響きですね。
具体的に何かと言うと、ラーメンの上の油やCDの裏面の虹色などです。
光の波長によって見える色が変わる現象のことをいいます。
色素と違い紫外線などの影響で脱色するとこがない為、繊維や車の塗装などにも応用できるよう研究が進んでいる分野です。
右の写真の蝶から着想を得て開発された顔料でレクサスが青色の特別仕様車を作るなど

意外と身近にあるあれもこれも、構造色と言われる発色現象であふれています。
生物が構造色をもつメリット:①自己防衛
自然界の中でキラキラ輝いていたら目立つのでは?と思いますよね。
種類によって理由は違いますが、生き物が危険色として認識する色が含まれている為、外敵から身を守る目的で利用することが多いと言われています。
自己防衛術と言えば以前の記事に書いた『ベイツ型擬態』(本当は無毒なのにハチなど有毒な生き物に姿を似せて襲われないようにする生き残り戦術)ですが
構造色での自己防衛はどちらかと言うと、真似される側の警告色(ハチの場合黄色と黒のしましま)に近いです。
「俺こんなヤバい色出してんだぜ!近付くと危ないぜ!」といったところです。
人で例えると、オシャレセンスが壊滅的な全身カラフルおじさんです。大阪ではよく見かけますがあれも一種の警告色なのかもしれません。
生物が構造色をもつメリット:求愛
クジャクのオスは尾羽を広げ色鮮やかさをアピールするなど、美しい=健康で体が丈夫な魅力溢れるオスの証として鳥の婚活には美しさも審査対象になります。
人で例えるとマッチョなイケメン男子といったところです。
羽は若さや栄養状態にも左右されるのでチェックポイントとしては外せないところです。
恋のシーズンだけ美しく体の色が変わる鳥もいるくらいです。
池や川でよく見るマガモも普段はメスによく似た地味な色をしていますが、繁殖期になると頭は美しい緑色になります。
構造色の目安
CDの様な虹色に光るものが一番分かりやすいですが、
カワセミの様に水色~青のパターンや
自然のものと思えない金ピカなオオゴマダラのマユなど、光り方も様々です。

基本的に影にあると透明or黒っぽく(暗く)見えるものが判断基準でOKです。
一番生物で身近なものはサンマやイワシの銀色と駅前にいるハトの首の虹色です。
この2つさえ覚えておけば自慢できる機会がグンと上がります。
まとめ
- 構造色とは光の波長によって見える色が変わる現象
- 生物も自己防衛や求愛などの為に取り入れている
- 魚、虫、鳥、花など目的もそれぞれ違うがまだ研究
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